CRM施策を行おう!まず行うべき具体的な3つの手法大公開!

CRM施策とは顧客と良好な関係を築くために行う対策のことです。CRM施策を行うことで顧客情報を一元管理し、顧客情報の分析結果を施策に反映させれば売上アップの可能性が高まります。

しかし、具体的なCRM施策に何があるかや進め方がよくわからない方も多いのではないでしょうか?

今回は、CRM施策を行い顧客から得られる利益(LTV)を伸ばしたいと考えている方に向けて、どんな施策があるかやCRM施策の具体的な進め方を紹介します。

「顧客分析」「分析結果をもとにしたCRM施策」「効果検証」と成功企業が用いている3つのポイントで具体例を交えながら運用方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

CRMとは?

CRMとは顧客を中心にビジネスを展開し、利益の最大化を目指すマネジメント手法です。「Customer Relation Management」という英単語からきており、日本語では「顧客関係管理」や「顧客管理」と訳されます。

 今の時代は価値観が多様化し市場が細分化されているため、顧客のニーズを正確に理解して最適な戦略を打つことが重要です。CRMを導入すれば膨大な顧客の情報管理や蓄積などが簡単に行えるため、顧客情報を可視化し効果的なマーケティングにつなげられます。

また、可視化された情報を分析すれば顧客のニーズにあった商品やサービスの提供につながるため、企業は今までの数倍の実績を上げられるなど効果的な営業が可能です。

CRMとは?主な機能や導入メリット、活用事例をわかりやすく解説

CRM施策とは

CRM施策とは、効率的に営業活動を行い、顧客とよい関係を形成するための施策です。 顧客情報を整理し、それぞれの個人に対してアプローチを最適化するので、効果的なマーケティングが可能です。

つまり、顧客との関係性を深めるのはもちろん、顧客満足度の向上および売上拡大を目指して、顧客情報の解析を行って顧客の興味をはじめ関心、行動パターンに合ったマーケティングを行うことを意味しています。
また、既存顧客と長期的な関係を構築しやすくなります。

近年は市場規模の縮小に伴う消費行動の変化に向けた対策として、既存顧客の定着に力を入れる企業が増加中です。
そのため、既存顧客を分析し適切なアプローチで継続して良好な関係を構築できるCRM施策は注目の的です。

また、近年急激に需要が高くなっている月額制のサブスクリプションサービスは、顧客との継続した関係が大切です。
そのために、CRM施策と相乗効果を生み出しやすいといえるでしょう。

CRMを活用して施策を実行すべき理由

CRMを導入し施策に活用すべき具体的な理由は以下の6つが挙げられます。

  • 顧客の興味や関心度に合わせて最適なアプローチが可能
  • 顧客満足度の向上につながる対応が行いやすくなる
  • 売上の向上につながる施策を実施しやすくなる
  • 新商品やサービスの開始時に分析データの蓄積が可能
  • 顧客に対して手厚いフォローを提供することでLTVの向上が可能
  • 顧客の育成に活用可能

CRMに蓄積された過去の売上データを詳細に分析すれば、今後はさらに制度の高いマーケティング施策やアプローチが可能です。
無駄を省き、持続可能な施策や生産性の向上が期待できます。

顧客のフェーズによって適切なCRM施策を実行すれば、自社サービスへの興味を持ってもらい、自然な形で購入へとつなげていけます。

CRMとSFA・MAとの違いは

CRMに関してネットで調べると、Sales Force Automation(SFA)やMarketing Automation(MA)というフレーズを目にすることも多いでしょう。

CRMツールとSFAツール、MAツールは機能も似ており、最近ではCRM/SFAやCRM/MAと併記されているツールもよく見かけます。ここではCRM、SFA、MA各ツールの特徴を解説します。

CRMツールの概要と代表的な4つの機能

CRMツールとは顧客管理を行うシステムを指します。 ツールを使用すれば顧客の個人情報や購入履歴、問い合わせ履歴などを一元管理できるので、異なる部署間であっても顧客データが共有可能です。

CRMツールには以下のような基本機能があります。

  • 顧客情報管理
  • 営業支援
  • マーケティング支援
  • カスタマーサポート

顧客の氏名、性別などの基本的な情報をはじめ過去のやりとりや購入履歴まで一括管理できるので、情報を社内全体で共有して購買周期などの分析やLTV計測が可能です。

また、商談の内容や進捗状況を記録できるため、見込み顧客の興味や関心の度合いに応じたDMやステップメールを送信できます。さらに、顧客から入った問い合わせを管理する機能や、問い合わせフォームの作成機能などにも対応可能です。

①顧客管理機能

顧客管理機能はCRMの最もベースとなる機能です。
主に以下の顧客情報を記録します。

  • 氏名
  • 年齢
  • 性別
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 問い合わせ履歴
  • 商談状況

モバイルデバイス対応や名刺スキャンでの取り込み、問い合わせフォームからの自動入力など、多くのCRMツールでは効率的に入力できる機能が搭載されています。
入力情報はリアルタイムで更新されるので、部署間の情報共有も円滑です。

他にも必要に応じて購買情報や商品およびサービス関連の情報も管理します。
管理してある情報を適時確認することで、自社と顧客の関係性が見える化できるので、CRM施策にもつなげやすくなります。

②メール配信機能

CRMツール上で管理している顧客に対して、メールの自動配信を行い最新イベントやキャンペーン情報を発信可能です。

CRMツールに送信先を登録しておけば、外部のサービスやメーラーを利用しなくても、属性や購買履歴に応じて顧客を分類し、都度操作しなくてもそれぞれの顧客に最適化したメールを配信できます。
メール配信もマーケティングには効果的なアプローチ方法です。

ただ闇雲に送信するのではなく指定したタイミングで送信可能なステップメールをはじめ、それぞれの顧客に対しておすすめ商品や情報を配信するリコメンドメール、最新情報を配信するメルマガ配信などが存在します。
近年では連絡手段にLINEが浸透していることもあり、LINE公式アカウントの運営も人気を博しています。

最適な内容やタイミングで顧客の心を掴めば、効果的な営業活動につなげられるでしょう。

③顧客行動分析機能

顧客行動分析機能では、顧客の消費行動およびWeb上での行動傾向などを分析可能です。
多くのCRMでは分析機能を搭載しており、成約率や反応率などの行動傾向が把握できれば、戦略策定のヒントを得られます。

例えば、該当サイトに何名がアクセスしてそのうち何名が成約しているか、またどの程度の確率で離脱や解約が発生しているかなど具体的な数値化が可能です。
それにより今後の課題や方向性が見えてくるでしょう。

④フォーム作成機能

企業の公式サイトやECサイトをはじめとする多くのWebサイトでは、さまざまなフォームが設置されています。
このフォームは企業と消費者の最初の接点となる、CRM施策において重要なポイントです。

CRMツールのフォームは、顧客データとともに管理ができるので、受け取った内容を顧客情報と直結することが可能です。

CRMツールに搭載されているフォーム機能を使って、お問い合わせフォームはもちろん、アンケート、資料請求、キャンペーン、イベントの際の申し込みなどさまざまなフォームを作成できます。
CRMツールのフォームはカスタマイズ性が比較的高く、必要な項目に絞って設置できるので顧客のストレス軽減につながるでしょう。

また、CRMツールによっては、公開日時の設定や受付人数制限ができるフォームやカレンダーが選べるものや、ファイル添付ファイル、重複登録を防止するフォームなどが用意されているツールもあります。

SFAツールとは?

SFAツールは、営業活動を効率化させるツールで顧客との取引やプロジェクトといった案件化されている状態を主軸とした情報管理を行います。主な目的としては、商談やプロジェクトをスムーズに進めていくことです。

案件の進捗具合や、商談から成約までの期間を算出したり、過去の対応履歴を確認できる機能もあります。こうした案件に関わる情報を集約し、営業活動をスムーズに行うため、CRMツールと分けることが困難になってきており、CRM/SFAと表記されることが増えてきました。

SFAとCRMの違いを紹介。基本性能などを徹底比較

MAツールとは?

MAツールは、マーケティング業務を自動化するためのツールです。主な目的は、購入意欲のある顧客を見つけて適切なアプローチをし、顧客になってもらうことにあります。

たとえば、販売サイトを訪問した見込み顧客の中から一定数訪問した人を選んでダイレクトメールを自動送信してくれるのがMAツールです。

条件を設定しておけば興味関心の強い見込み顧客の選定やカテゴリーごとの顧客に合ったメールの送信を自動で行えるため、効率よく顧客を増やすことができます。

CRM施策とマーケティングの違い

CRM施策とマーケティングは、どちらも顧客獲得と維持を目的としていますが、アプローチや目的が異なります。

CRM施策は、既存の顧客にフォーカスしています。つまり、既に企業と取引をしている顧客に対して、より良いサービスを提供することや、継続的な関係を築くことを目的としています。CRM施策は、顧客の購買履歴や嗜好を分析し、個々の顧客に合わせたサービスを提供することで、顧客満足度の向上やリピート購入の促進を図ります。

一方、マーケティングは、新規の顧客を獲得することを目的としています。つまり、まだ企業と取引をしたことのない潜在的な顧客に対して、商品やサービスをアピールし、購買意欲を高めることを目的としています。マーケティングは、広告や販促活動、イベントなどを通じて、ターゲットとなる顧客層にリーチし、商品やサービスの認知度を高め、購買につなげます。

つまり、CRM施策は、既存の顧客との継続的な関係を築き、リピート購入を促進することを目的としています。一方マーケティングは、新たな顧客を獲得し、商品やサービスの認知度を高め、購買につなげることを目的としています。

CRMとマーケティングの違いとは

CRMとマーケティングは、両方とも顧客に関係する活動ですが、異なる目的を持っています。

顧客との関係を維持し、強化することを目的とした活動です。

顧客の情報を収集し、分析して、顧客に合わせたサービスやサポートを提供するために使用されます。また、CRMは、顧客とのコミュニケーションを改善するために、顧客との接触履歴を記録し、追跡することもできます。

一方、マーケティングは、製品やサービスを販売するために顧客にアプローチすることを目的とした活動です。マーケティングは、広告やプロモーション、販売促進活動、イベントなどを通じて、製品やサービスを宣伝し、顧客の関心を引き出すことを目的としています。

簡単に言えば、CRMは顧客との長期的な関係を維持することを目的としており、マーケティングは顧客に製品やサービスを販売することを目的としています。どちらも重要な活動ですが、それぞれの目的に応じて異なるアプローチが必要になることがあります。

マーケティングとCRMの組み合わせ方

マーケティングとCRMを組み合わせることで、企業は顧客体験を向上させ、より効果的なキャンペーンを展開することができます。

まず、CRMを使用して顧客データを収集し、その情報を基に顧客セグメンテーションを行います。顧客セグメンテーションは、ターゲット市場を細分化することで、より的確なマーケティング戦略を立てることができます。

次に、収集したデータを活用して、顧客に対して個別にカスタマイズされたマーケティングキャンペーンを展開します。例えば、顧客が以前に購入した商品に基づいて、関連する商品を提案することができます。

さらに、CRMを使用して、顧客のフィードバックや購入履歴を追跡し、顧客満足度を向上させるための改善点を把握することができます。これによって、顧客ロイヤルティを高め、リピート率を向上させることができます。

以上のように、マーケティングとCRMを組み合わせることで、顧客との接点をより深めることができ、企業のビジネス成果を向上させることができます。

CRMを導入するメリット

CRMの導入によって、具体的にどのようなメリットが得られるのか知りたい方もいるでしょう。ここではCRMの導入で得られる3つのメリットを解説します。

メリット①|顧客情報を一元管理できる

1つめのメリットは顧客情報を一元管理できることです。たとえば、営業部とカスタマーサービスで情報を共有していれば、カスタマーサービスに問い合わせがあったときに購入した時期や商品が具体的にわかるため、聞き取り時間の削減や分かりやすい説明につながります。

また、営業部で過去の問い合わせ情報が確認できれば、新たな商品を勧める際に生かせるでしょう。CRMで顧客情報を一元管理できると適切なフォローやマーケティングにつながるため、営業活動の効率化や顧客対応の質を高められます。

メリット②|満足度の向上につながる

2つめは顧客満足度の向上につながることです。CRMで集めた顧客情報を一元管理できれば、顧客のwebサイト上での行動や購入履歴や問い合わせ履歴などさまざまな情報が可視化され、ニーズを把握できます。

たとえば、50代男性が健康サプリのサイトを閲覧し体重計を購入していればダイエットをして健康になりたいというニーズがあるでしょう。

顧客一人ひとりのニーズが把握できれば個人に合った提案が行えるため、顧客は欲しい情報が得られ満足度の向上が可能です。

メリット③|改善が効率よく行える

3つめは改善が効率よく行えることです。CRMを導入すると顧客情報や商談の進捗状況などさまざまな情報が可視化されるため、売上にならなかった要因がわかります。

たとえば、顧客がカートに入れたまま購入しなかった商品があれば、リマインドメールを送って商品の買い忘れを防ぐことが可能です。また、商談のプロセスが記録されていれば失注案件を分析、改善し成果につなげられるでしょう。

情報を一元管理し分析すれば、改善点の把握ができるため必要な施策がわかります。さらに施策の結果もCRMで数値として記録できるので、効果を検証しながら施策を繰り返し効率よく売上につなげられるのです。

メリット④|顧客情報を蓄積できる

顧客情報は、基本的な情報以外にも、さまざまなアプローチの反応なども記録して蓄積可能です。
問い合わせの履歴や購入商品、契約サービスなどの各種情報を蓄積すると、問い合わせ時の円滑な顧客対応が可能になります。

アプローチの結果、どのような効果が見られたのかも測定でき、PDCAサイクルをスピーディに回せます。
顧客へのさらなるアプローチ方法を検討する際の重要な指標となるでしょう。

顧客からの問い合わせの際は、過去の対応履歴が役立ちます。 実店舗においては、コミュニケーションに過去の履歴情報が活きることも少なくありません。
また、過去の情報が共有できるので、営業の属人化を防げ、引継ぎも楽になります。

メリット⑤|リピーター重視のビジネスモデル構築が可能

CRM施策の目的の一つには、既存顧客との関係性の構築が挙げられます。
既存顧客の顧客満足度を向上させリピーターそして自社のファンにしていけば、安定した売り上げが期待可能です。

新規顧客を獲得するには、既存の顧客の維持と比較して多大なコストがかかります。
業界によって異なりますが、5倍程度のコストは考えておかなければなりません。
さらに現在は市場規模の縮小により、想定していた結果が得られるか、不安定な部分があります。
新規顧客に頼らず、リピーターを重視できる点は、CRM施策のメリットといえるでしょう。

近年浸透しているサブスクリプションモデルは既存顧客の満足度を向上させ、解約を防ぐ施策が求められます。
既存顧客との関係性を重視するCRM施策に向いているビジネスモデルといえるでしょう。

メリット⑥|自社のブランド力の向上が可能

近年、Web上には多くの比較サイトが存在し、他社のシステムやサービスなどとの比較を行うことが容易になっています。
そのため、他社との差別化を図り、自社のブランド力を向上させる必要があります。

CRM施策を実施しさまざまなチャネルで商品やサービスをアピールすることで、自社のブランド力の向上が可能です。
現代ではインターネットでの情報収集が当たり前となりSNSをはじめ、公式サイト、ECサイトなどで自社ブランドを周知しやすい環境です。

自社のブランド力を向上できれば、新規顧客の獲得や既存顧客の定着も期待できます。
情報をしっかり分析して顧客にアピールすれば、効果的に自社ブランドを発信可能です。

CRMで行える代表的な施策一覧

ここではCRMシステムの機能であるメール配信を中心に、具体的にはどのような施策があるのか解説します。

メール配信

代表的なCRM施策にメール配信があります。一般的なメルマガでは一斉配信しかできないため顧客に適した内容を送れないことがあるのに対し、CRMを使ったメール配信は顧客情報からターゲットを選ぶことが可能です。

たとえば、年齢、性別や地域のような基本情報だけでなく、購入履歴や問い合わせ履歴など行動でも絞り込めます。30代男性と50代女性など異なるニーズに対応し、一人ひとりに合った内容やタイミングで簡単にメール配信できれば、開封率やクリック率の向上が可能です。

チラシやDMなど紙媒体を使った方法より安いため低コストで実施できるメリットもあります。

ステップメール

ステップメールとはあらかじめ配信スケジュールを決め、顧客に合わせて配信するメールのことです。主な目的は顧客との関係を強化し商品の購入につなげることで、作成したシナリオをもとに顧客が必要な情報を必要なタイミングで提供することが成果に結びつきます。

たとえば、ECサイト上で商品を購入した顧客に他の商品の購入を促したい場合、使い方や活用法に関する情報やおすすめ商品を配信すれば次の購入につながるでしょう。

顧客が本当に必要な情報を送れば開封率があがり、顧客の育成や購入意欲を搔き立てることができるので売上を伸ばすことが可能です。

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レコメンドメール

レコメンドメールとは顧客の購入履歴や閲覧履歴などをもとに、顧客におすすめの商品や情報を配信するメールです。顧客個人の趣向を予測した、一人ひとりに合った内容をメール配信できるので、売上アップに直結します。

たとえば、ある顧客がサイト上でチェックした商品がある場合、商品に関連するお役立ち情報やクーポン情報を配信します。

チェックしたものの購入しなかった理由が使い方や価格にあれば、商品の購入を後押しできるため購入につながるでしょう。レコメンドメールを送ることで、あと一歩で購入されなかった商品の購入を促すことが可能です。

メルマガ

コストをかけずに顧客との関係が築けるのがメルマガです。主に客単価を上げ売上を伸ばすための施策でクロスセルやアップセルに使用します。

しかし、メルマガの最大の問題はお客様がセールスと感じやすく、離反の可能性が高くなるので、いかに必要性の高い情報を送れるかが大切です。

また、配信頻度が高いことがメルマガを読まない理由で最も多いことがわかっています。 あまりに頻繫な配信もお客様の離反のきっかけになってしまうこともあるので注意が必要です。

同梱物の送付

購入された商品と一緒にパンフレットや挨拶状などの同梱物を送ることもCRM施策のひとつです。商品の入った箱や封筒は必ず開封されるため、同梱物も高確率で見てもらいやすくなります。

さらに、そもそもの興味や関心が高い顧客に送ることができるため、新商品や関連商品の情報を届ければ新たな売上につながる可能性が高いです。

商品が作られる経緯や生産者の思いなどを伝えることで顧客を育成しファン化も期待できるでしょう。上手く活用すれば、売上の向上や顧客の育成が可能なため重要な施策です。

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お問い合わせフォームの作成

CRMの機能を使ってお問い合わせフォームの作成も可能です。お問い合わせフォームを作成することで、顧客の質問や意見、要望が集められるためサービスや商品の改善や同梱物の見直しができます。

顧客にとっては電話と比べて時間をとられにくく24時間送れる点、問い合わせのハードルの低さがメリットです。メールでの問い合わせと似ていますが、アドレスの打ち間違えが防げるため確実に問い合わせができます。顧客の意見をもとに商品やサービスを改善すれば品質が高められ顧客満足度の向上にもつながるのです。

問い合わせ対応

電話やメール、お問い合わせフォームなどからの問い合わせ対応にCRMを活用すると、顧客の氏名や問い合わせがあった日時、メールアドレスなどの詳細な情報の収集・蓄積が可能です。

万一顧客からの問い合わせ対応に漏れが発生すると、見込み顧客を逃したりクレーム対応に遅れが生じるかもしれません。
対応の遅れは顧客満足度に直結するので、あらゆるルートからの問い合わせを一元管理して、最適なアクションを起こせる環境づくりが大切です。

また、過去のやり取りも確認できるので、担当者以外でも顧客からの問い合わせに対し対応可能な範囲が広がります。電話に関しても、自動録音機能があるのでうまく聞きとれなかった場合でも、録音を確認可能です。

LINE公式アカウントの活用

LINE公式アカウントの活用も施策の一つとして活用されています。LINEは日常的に使っている人が多いため、抵抗感がなく開封率やクリック率が高いのがメリットです。他のSNSに比べてLINEユーザーは9000万人以上と利用者も多く、一対一のやりとりであることが特徴で顧客のファン化に向いています。

具体的な機能は以下の通りで、幅広い対策が可能です。

  • ステップ配信
  • ホームページのように使えるアカウントページ
  • クーポン機能
  • LINEショップカード

また、簡単な顧客管理もでき「20代男性」「50代女性」などタグを設定し、指定したタグのユーザーのみにメッセージの配信が行えるので属性にあった情報を届けられます。

LINEの公式アカウントを有効活用できれば、顧客管理だけでなく営業、マーケティングの効率化が可能です。

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流入経路の可視化

CRMでは、顧客の動きを可視化可能です。

自社サイトへの流入経路およびサイト上での動きを把握することは、戦略を立てる上で大きなヒントです。
こうしたデータは、より購入意欲が高い顧客を見つけることもでき、見込み顧客かどうかを判断する際にも役に立ちます。

流入経路を把握することで、どのような検索ワードが多く使用されているのかも把握できるので、成約につながりやすい流入経路の分析などにも役立ちます。

ポイントカードからの情報取得

ポイントカードを発行しているケースでは、発行時に登録された情報をCRMに蓄積させることが可能です。
顧客の基本的なデータだけではなく、商品の購買行動データなども管理可能になります。
このような情報を活用し、その顧客にとって親和性の高い商品を案内する内容のDMやお得感のあるクーポンの発行ができます。

また、店舗で提示されたポイントカードの読み取り情報をもとに、リピーターへ向けたコミュニケーションを取ることも可能です。

CRM施策を進める3つの順序とは?

まず、CRM施策を行う上で何をすべきなのか?

私たちがこれまで450社以上のCRMをお手伝いしてきた中で成功しやすいパターンがあります。それがこの図で表されている3つの順序です。

顧客分析で現状を把握

第一に必要なことは自社顧客の状況を把握するための顧客分析です。自社の受注データを基にした購買データ分析を行えば、顧客の購買傾向やニーズがわかるため、商品の購入や顧客単価の向上につながる施策が分かります。

たとえば、実際の既存顧客の購買(=注文)データでは、購入されている時間帯や商品、購入頻度など購買履歴を調べることが可能です。

購買履歴を分析すると、たとえばリピート通販企業であれば「定期購入の何回目の離脱(解約)が多いのか?その離脱理由は何なのか?」がわかります。3回目の離脱が多ければ2回目の購入後に顧客にとって有益な情報を届けるなど離脱理由を払拭するための施策が実施可能です。

他にもアパレル・総合通販企業であれば「どのような商品が買い回りされているのか?」を分析し、Tシャツを購入した顧客が次にブーツを購入しやすいと分かればクロスセル率を最大化させるための施策を行えば売上があがります。

顧客分析によって現状を把握すれば、ボトルネックを解消するための施策が実施できるため売上の向上が可能です。

分析結果を反映させた施策を実行

顧客分析により自社の現状を把握できれば、次は改善するための施策の実施です。たとえば以下のようなケースがあります。

  • サプリや化粧品などの商品が余ることが理由で定期購入3回目の離脱が多い場合
  • Tシャツを購入した顧客が次にブーツを購入しやすい場合

1つめのケースでは、顧客が商品を正しく使用していないことが考えられます。正しく使用していないと効果が実感できないため解約につながるのです。改善するための施策は、同梱物やメルマガで商品の正しい使い方を伝えていく方法があり、解約を意識してからではなく1回目から正しい方法を周知することで解決が期待できます。

また、長期の使用が前提の商品では顧客が挫折せず商品を継続して使えるようなフォローが必要です。解約を防ぎ継続してもらうことがLTVの引き上げにつながります。

2つめのケースではTシャツを購入した顧客専用にクロスセルのシナリオを設定し、自動的にブーツの購入を促すメールを送る施策が実施可能です。顧客からの購入を待つのではなく、自社から提案することが購入機会の損失を防ぎ売上アップが期待できます。現状をしっかり分析し、施策に生かすことが自社の利益を拡大させるのです。

 PDCAサイクルを回すCRM施策の運用方法

CRMは、顧客との良好な関係を築き、長期的なビジネス成果を生み出すためのプロセスです。マーケティングの立案方法には、以下のPDCAサイクルがあります。

  1. プラン(Plan)

最初に、マーケティングの目標と戦略を決定します。顧客のニーズや市場のトレンドを分析し、ターゲット市場やプロモーションの方法を決定します。

  1. 実行(Do)

次に、プランを実行します。具体的なキャンペーンやプロモーションを準備し、顧客との接触を増やします。また、データを収集し、顧客の反応を追跡します。

  1. 検証(Check)

プロモーションの実施後は、データを分析し、結果を確認します。それが目標に達しているか、それとも改善の余地があるかを判断します。

  1. 改善(Act)

最後に、改善策を検討し、次のキャンペーンに反映します。適切な修正を行い、より効果的なマーケティング戦略を構築することが目的です。

このように、PDCAサイクルを通じて、CRMマーケティング戦略を改善することができます。顧客のニーズを把握し、効果的なプロモーションを提供することで、顧客との関係を強化し、長期的なビジネス成果を生み出すことができます。

CRM施策を成功させ成果を最大化させるポイント

CRM施策はメール配信をはじめとしてさまざまなメリットがあるマーケティング活動です。
ここでは、CRM施策を成功させ成果を最大化するポイントを4つ紹介します。
実際にCRM施策を導入する際には、以下の点を意識してください。

①まずは計画を立てる

CRM施策においては、まずは計画を立てることが重要です。
ただ闇雲にCRM施策を実行してしまうと、道半ばで方向性が不透明になってしまったり、判断軸がぶれてしまったりします。

あらかじめ方向性や目標値を定めておけば、施策進行中に方向性がぶれるということも起きません。
もちろん、顧客の行動に左右される部分があるため、すべてが計画通りに進むわけではありません。

しかし、計画がなければ行き当たりばったりになる可能性も否定できません。
計画では起こり得るリスクも考慮に加え頓挫することのないように準備をしていきましょう。

②KPIを設定し達成基準を設ける

CRM施策を行う際は、必ずKPIを設定し、評価基準を設けるようにしましょう。
KPIとは、「重要業績評価指標」のことです。
評価基準はもちろん、従業員の行動基準になりますが、達成基準にもなるので、組織のモチベーションがアップする効果も期待できます。

KPIは、定量と定性で設定する必要がありますが、定量の目標では「売上高」などの実質的な利益目標だけでは終わらず「リード獲得数」や「商談化率」などでも基準を設けましょう。
この数値を決めておくと、成果の評価が容易になります。

③PDCAを回し施策内容を改善する

CRM施策は、1回だけ実施して必ず成功するわけではありません。
むしろ失敗することを前提にして、施策実施後に改善ポイントを洗い出して、以降の施策に変更を加えながらブラッシュアップしていきましょう。

例えばKPIを「解約率を20%を下回るようにする」と決めた場合で、実際は解約率が40%以上だった場合、成果は大幅に下回ったことになります。

このように顧客の行動に左右されるCRM施策は、目標値と成果がかみ合わないことも往々にしてあります。

そのためにPDCAを常に回し、施策内容を改善していくことが大切です。
また同時に計画やKPIを見直すことも重要です。

④初期段階では規模が小さくてもOK

新しいツールを社内に導入すると、初期段階で現場の負担が発生しやすく、場合によっては浸透しにくいケースも存在します。
CRM施策でも、まずは従業員にしっかりと目的を伝えて慣れるまでのフォローが必要です。

一斉に全部門投入ではなく、とりあえず1つの部署からスタートすると、初期トラブルなどにも対応しやすいのでおすすめです。
初期の入力作業ではかなりの業務負担になるので。一時的な増員も検討した方がよいでしょう。

システムに慣れていない中で大規模な施策を行っても、現場が混乱し想定した成果はでにくいでしょう。

CRM施策を行った成功事例を紹介!

既にさまざまな企業がCRMを導入しており、今回はその中から成功事例を3つ紹介します。 それぞれ特徴があるので、CRM導入の目的や結果などを参考にしてみてください。

事例1|株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ

ネットワーク事業やデータセンター事業、その他セキュリティ機器などの提供を行っている「株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ」では、問い合わせをデータとして蓄積、分析する仕組みがなく情報を十分に活用できていませんでした。

デジタルで営業プロセスを可視化できてなかったため、問い合わせがどの施策の効果かわからなかったのです。

そこでCRMを導入し、「ウェビナー参加者」「名刺情報」など集めたデータを一元管理し、営業では受注結果だけでなく顧客の行動履歴も収集しました。

結果として、1年間で約4万5,000人の顧客情報・行動データを取得することができ、ターゲットになる顧客に月2回のメール配信を行えました。

CRMに蓄積したデータの分析から顧客の流入経路やサイト内での行動データを可視化できたことで、成約の可能性が高い見込み顧客の数が約2倍に増加したそうです。 

さらにCRM導入から9ヵ月後には昨年比の2倍の受注を達成した上、マーケティングツールの一本化とLPの内製化が実現し、約2億円のコスト削減にも成功しました。 部署間の連携が強化され、今後の成果も期待されています。

参考:「インバウンド」思想の実践でWeb経由受注を1年で2倍に NTTPCのDX推進プロジェクト

事例2|レバレジーズ株式会社

自社メディア展開事業や人材関連事業を行っている「レバレジーズ株式会社」は30を超えるサービスを展開しているため、事業部間で情報共有できず、複数の部署から顧客へ連絡してしまうなどのミスが多発していました。 スプレッドシートで情報を管理するも、事業拡大につれて管理工数が増えていることも課題だったのです。

CRMを導入すると、 複数の事業部で顧客ごとの詳細な状況を簡単に共有できコミュニケーションミスが減少しました。また、マネジメントでは顧客管理の効率化が進み、営業では顧客へのアプローチ業務の効率化が実現したそうです。

顧客との過去のやり取りも把握でき、個人とより深いコミュニケーションが取れるようになっています。 顧客との関係性の改善につながっている点も、CRMツール導入の成果です。

参考:HubSpot導入事例 レバレジーズ株式会社

事例3|日本ピザハット・コーポレーション株式会社

ピザの調理およびデリバリーで有名な「日本ピザハット・コーポレーション株式会社」は、メールの作成時間と開封率、メール以外のチャネルの活用が課題でした。

 CRMを導入した結果、メール作成は3時間から1時間に、さらに3時間かかっていたABテストは件名だけなら3分で済む大きな効率化につながりました。

350万人のオンライン会員の半数が拒否し、開封率も10%未満だったメールも専用IPアドレスの使用で到達数があがり、メール経由の売上が115%に伸びたそうです。 また、CRMでさまざまな情報を一元管理し分析すると、主軸だと思っていた電話やメール注文よりアプリでの注文が多いことが判明しプッシュ通知を開始。CV数が1.4倍と大きな売上につながりました。

CRMの活用でオンラインチャネルを拡大しただけでなく、既存のデータやチームの人的リソースを最大限に活かせ、導入から1年半で確実に成果が現れています。

参考:「宅配ピザならピザハット」を目指して 年数回の利用タイミングを逃さない、リピート促進のためのMA活用

CRMの事例を8選紹介!CRM導入時のポイントも解説

まとめ

今回はCRM施策を行い顧客から得られる利益(LTV)を伸ばしたいと考えている方に向けて、どんな施策があるかやCRM施策の具体的な進め方を紹介してきました。

CRM施策を進めるポイントは以下の3つです。

① 顧客分析での現状把握

② 分析結果を反映させた施策の実行

③ 施策の効果を検証しPDCAを回すこと

上記の3つを順番に行うことで、着実にCRM施策を進めLTV改善に向かいます。CRMは情報の収集、一元管理、分析まで出来るため使いこなせればとても力を発揮するツールです。

CRMを効果的に活用し施策を繰り返せば、確実に成果につながるでしょう。

CRM施策を実施する際には、この記事を参考にしていただければ幸いです。

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