ECサイトを改善する7つの方法。改善ツールや施策をご紹介
自社の商品やサービスを販売するECサイトを運営しているが、今ひとつ売上が伸びない。
どうやって売上を伸ばしたらいいのかがわからない。
このような問題に直面しているEC事業者の方は多いかと思います。ECサイトの売上が今ひとつと感じている方が見直すべきポイントがいくつかあります。
売上が伸びないからといって諦めるのではなく、ステップを踏んでECサイトを改善する余地を見つけていきましょう。
ECサイトの売上を伸ばすために押さえるべき4項目
まず、ECサイトにおいて、売上アップを図るために欠かせない要素についてご紹介しましょう。以下に順番に解説していきます。
ユーザーの購入率を上げる
ECサイトの売上を伸ばすためには、アクセス数、購入額、購入率のいずれかを上げることが必要です。しかし、アクセス数や購入額を上げるのは困難なため、一番効率的に売上を伸ばすには購入率を上げることです。特にアクセス数が多いけれど売上が上がらない場合には非常に有効です。
具体的には、サイト内のコンテンツを分かりやすく整理したり、購入までの動線を整理することで購入率を上げることが可能です。
訪問者を増加させる
訪問者数が多いけれど売り上げが思うように伸びない場合、集客に注力して訪問者数を増やすことで解決することができます。そのためには、ECサイトを検索結果ページの上位に表示することが大切です。
具体的には、コンテンツマーケティングやSEO対策をすることが必要です。また、Web広告を運用することも有効です。これらの方法で集客することで販売数を増やすことができますので、ぜひ取り組んでみましょう。
リピート率を向上させる
安定した売上を確保するためには、リピート率を上げることが欠かせません。リピート率が高まることで、新規顧客を獲得するための人件費や広告費を節約できます。リピート率を向上させるためには、顧客それぞれに合わせたアプローチが必要です。
顧客の属性や興味に合わせたアプローチをとることで、リピート率を高めることができます。また、有益なコンテンツの配信も効果的です。
例えば、顧客が興味を持った商品に関する追加情報や、商品の使い方やメンテナンス方法など、役立つ情報を提供することで、顧客の満足度を高めることができます。このような方法により、顧客のリピート率を上げ、安定した売上を確保することができます。
客単価を上げる
客単価を増やすことは、売上を増やすために重要です。顧客の行動履歴を分析し、よく購入する商品を特定し、それに適したおすすめ商品を提案することが必要です。
定期購入している商品に合った商品や、お得なセット商品を提案することで、新しい商品に興味を持ってもらえる可能性が高くなります。このような方法が既存顧客からの追加購入を促し、売上を効果的に伸ばすことが可能です。
ECサイトを改善するために必要なステップ
ECサイトを改善するために必要なステップは以下のとおりです。
- 課題を見つける
- 改善目標を定量化する
- 改善策を見つける
- 改善策を効果測定する
1つずつ解説していきます。
ステップ①|課題を見つける
自社で運営しているECサイトのどこに問題・課題があるのかをまずは特定しましょう。問題点や課題点を見つけるために自社サイトで達成すべき課題を明確にします。
問題・課題を解決するために、購入や申込みといったCVRを確認しましょう。自社サイトが抱えている課題を明確にすることができます。課題をみつけるためのツールは、Google Analyticsが一般的。他にもAdobe Analytics、ヒートマップなどの分析ツールがあります。
ステップ②|改善目標を定量化する
課題を解決するために、どのくらい改善が必要なのか改善目標を定量化しましょう。定量化とは、決められた分量のこと。例えば、「来月の申込み件数を5件増やす」「売上を20%伸ばす」
など目標を具体的な数値にしていきましょう。
ステップ③|改善策を見つける
目標が決まったら、どのようにしたら定量化した目標を達成できるのか改善策を見つけましょう。
具体的に改善する際に考慮すべきポイントが3つあります。
1,商品は見つけやすいか・
2.商品を購入するハードルは高くないか?
3.安心して購入することができるか?
上記のポイントは、必ず確認するようにしましょう。
ステップ④|改善策を効果測定する
改善案を見つけた、もしくは決定したら、どの程度の改善があったのか効果測定をしていきます。
例えば、カートの位置を変更した場合は、「商品の購入率がどの程度あがったのか?」「カートは前よりクリックされているか?」
などの部分を見ていきましょう。
みるべき指標は、改善施策によって異なってきますが、主に3つです。
1.セッション数または、ページビュー数(PC)
2.コンバージョン数(CV)
3.コンバージョン率(CVR)
上記の指標は、改善策の効果を測定するときだけでなく、サイトを運営する際の基本とも言えるので、常にみておくようにしましょう。
課題発見のために分析すべきページ
ECサイトの改善を行うためには、改善項目を見つける必要があります。ページ数が少ない場合であれば、全ページみていけば良いのですが、中規模〜大規模なECサイトになるとそういうわけには行きません。
そのため、ある程度の見るページを絞っていきながら改善項目を見つけていく必要があります。
多くの人が訪れているページをチェックする
ECサイトに限らず、WEBサイトを改善する際にもっとも施策インパクトが起こりやすいのが、現在多くの人が訪れているページです。訪れている人が入ればいるほど、改善できた際のインパクトは大きいものになります。
最初に閲覧されることが多いページ
多数のユーザーがトップページ以外から流入している場合は、流入経路およびそのページにアクセスしている理由を分析しなければなりません。
調査することにより、ユーザーのニーズや効果的な販売方法が判明し全体の改善に役立ちます。
つまり、ユーザーの流入経路がトップページが、個々の記事ページかによってユーザーの状況やニーズが異なるのでサイトの運営方法が大きく異なるのです。
どこから訪問してきたのか
Webサイトのアクセスにはさまざまな流入経路が存在します。
ユーザーは、広告をクリックしての流入なのか、オーガニック検索からか、SNSからの流入なのか、他のサイトからなど、どの流入元がメインなのかによって改善方法が異なってきます。
最も多い流入元がオーガニック検索であればSEO対策に力を入れる、広告からの流入なら広告を増やすなど改善方針も変わってきます。
ユーザーがどこのサイトから流入しているかを把握し、それに合った方法でECサイトを運営することが大切です。
アクセスに使用されているデバイス
PCからとスマートフォンからではどちらの訪問者が多いでしょうか?
訪問者が多いデバイスを優先的にサイトを改善した方が効果は表れやすいでしょう。
一般的にはスマートフォンからの訪問者が多いでしょうから、モバイルサイトを中心に改善した方が効果的です。
PCでのアクセスやコンバージョンがほぼ無いのに、PC用のサイト改善に時間をかけるのは非効率ですし、期待した効果は出ないでしょう。
どちらのサイトを優先すべきか、把握しておきましょう。
アクセスは多いが、CVRが低いページ
アクセスが多いにも関わらず、CVRが低いページがある場合は、集客方法に関しては問題はありません。
原因はECサイト内のコンテンツあるいはデザインと思われます。
ページ内の平均滞在時間が短いのであれば、ユーザーが求めているものとコンテンツに齟齬がある可能性が高いです。
平均滞在時間が短かったり、離脱率が高い場合は訪問者に合わせた画像やコンテンツを差し替えや追加を行わねばなりません。
同じような商材を扱うECサイトであっても、ユーザーの年齢が違えば効果的なコンテンツや画像は異なります。
そのため、アクセス解析ツールなどで、自身で対象としているユーザーと実際の訪問者の属性を照合し、ずれがないか確認し、ページの内容をユーザーの年代に合わせて変える必要があります。
CVRは高いが、アクセスが少ないページ
CVRは高いもののアクセスが少ない場合、ニーズはありますがユーザーがそのページを見つけられないと考えられます。そのページを訪問するユーザー数を増やすことで売り上げアップを期待できます。
この場合は、現時点での集客状況について重点的に分析します。
確認する点は、ECサイト内からCVRが高いものの、アクセスが少ないページのアクセス数です。サイト内からのアクセスが少ないのであれば、関連ページからの内部リンクの設置、トップページやサイドバーからアクセスしやすいように改善するなど、アクセスが少ないページに誘導させる対策を講じましょう。
また、各種SNSを利用して当該ページに誘導する方法もあります。
ECサイトを改善するポイント
最後に、ECサイトを改善するポイントを8つご紹介します。
ユーザーが訪れてから購入するまでの導線の見直し
ユーザーがサイトに訪れてから、購入するまでクリック数はどのくらいか? 商品を購入するまでクリックする数や入力する欄が極端に多くないか? などの部分を見直していきましょう。
ユーザーは、「面倒くさい」と感じた瞬間にサイトから離脱するので、購入するまでスムーズにできるか? 徹底的に見直していきましょう。
ページのどの部分が最も見られているのかを確認するヒートマップツールを使うのもおすすめです。
信頼性があるサイトなのか
このサイトは本当に信頼に値するのか、 ユーザーは常に見ています。「胡散臭いな」「本当かな」 と感じたサイトで商品を購入しようとは誰も思いません。
誰がこのサイトを運営しているのか権威性を持たせる、レビューや監修者を記載して信頼性を担保するなどの施策を行うことが重要です。
サイト速度は速いか
webサイトではウェブページの読み込み時間を短くしていくことが重要です。なぜなら、読み込みが遅いサイトはユーザーが離脱してしまうからです。サイト速度を早めたことによってCVRが倍近くまで改善したなどの事例報告も多数あります。
一般的にページ速度は、「完全に表示されるまでに3秒以上かかると53%のユーザーはページを離れる」というデータもあるくらい重要な指標です。
Googleが提供しているサービス「PageSpeed Insights」では、ページ速度を計測することができます。ページを読み込む際にどこが時間がかかっているのかを具体的に教えてくれるツールです。
商品は見つけやすいか
当たり前の話ではありますが、商品をお買い上げいただくには、商品を見てもらわなければ始まりません。そのためには、サイトの回遊性を高めなければなりません。回遊性を高めるために、サイトの構造はわかりやすくシンプルにしましょう。
具体的には、一般的に存在するECサイトの構造を踏まえれば良いのです。 奇をてらったような構造だと、訪問者に「面倒だからもういい」と思われてしまうからです。
決済機能は豊富にあるのか
クレジットカードや現金、PayPal、LINE PayにPay PayといったQRコード決済。決済方法は、多様化が進んでいます。支払いは現金が良いというユーザーもいればクレジットカードで支払いたいといったユーザーもいます。
クレジットカードにも種類があり、VISA(ビザ)、Mastercard(マスターカード)、JCB(ジェイシービー)などの決済方法に対応させていくことも大切。決済方法は、たくさんあるほうが多くのユーザーが決済しやすいサイトになります。
入力する項目は最小限になっているのか
ユーザー情報も入力して、クレジットカードの情報も入力して、住所も入力する、これだけでも相当ユーザーにとってストレスがかかります。
せっかく「商品を購入しよう」と思い立ってもユーザー情報やそれに付随する情報を入力するのが面倒で離脱するユーザーもたくさんいます。入力項目が多岐に渡ると、商品を選択し、ショッピングカートに入れたが途中で買い物を中断してしまう”かご落ち”につながることも。
かご落ちを防ぐためにもサイト運営者は、このことを認識していかにユーザーを煩わせない快適なサイトを作っていくかが重要。入力する項目を絞って、扱いやすいサイトに仕上げましょう。
ユーザーの質問に答えられるようになっているのか
一般的に、ユーザーから多く寄せられる質問や寄せられるであろう想定がある質問に関しては、「FAQ」などを利用しています。商品を購入する際に、不安に思っているユーザーなどはお問い合わせの手間などから離脱してしまうケースが多くみられます。
そのため、ユーザーの疑問には答えられるようなサイト設計にしましょう。
また、最近ではチャットボットなどを利用してカスタマーエクスペリエンスを改善している事例も多くあります。商材にはよりますが、チャットボットをいれたことによってCVRが向上したという事例もあるので、検討材料の1つにしておくと良いでしょう。
キャンペーンを実施する
ユーザーのリピート率やCVR(コンバージョン率)を向上させるには、キャンペーンを実施するのが効果的です。期間限定でのセール、クーポンの配布、購入の一部をポイント還元するなどのプロモーションを検討しましょう。これらのキャンペーンは、ユーザーにとってお得な買い物体験を提供でき、リピート率の向上につながります。
一方、キャンペーンを実施することで、ECサイトの知名度向上やブランディング効果を得ることができます。価格の割引などで購入ハードルを下げ、新規顧客の獲得や、過去の購入者に向けたアプローチにも役立つでしょう。キャンペーンは、短期的な効果だけでなく、長期的なビジネスの成長にも繋がる有効な手段です。
まとめ
ECサイトを改善するために踏むべきステップや改善するべき点を解説してきました。紹介した内容を踏まえて、ECサイトの売上アップを目指しましょう。
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